「みんなで味噌を作ってみよう!在来大豆を使った味噌づくり体験」プロジェクト
第4回・味噌の色は何になる?味噌づくり編
(前回の記事はこちら⇒ https://semamorihoiku.blogspot.com/2021/02/3.html )
筆:よっしー
激動の2020年は駆け足で過ぎ去り、2021年の幕開け。
大豆の収穫から1カ月と少しが経ち、寒さも厳しくなった1月。
この寒く厳しい時期が、味噌づくりにはピッタリなのです!
というのも、温度や湿度が高い時期に仕込みをすると、
余分な雑菌が混入・繁殖
してしまうことが多く、思うように発酵・熟成ができないそうなのです。
いままで学童で行ってきた味噌づくりも、1月~3月ごろを中心に仕込みを行ってきました。
というわけで!ついに味噌づくりに取り掛かります!
まず用意する食材は3つ!
「大豆」
緑の豆:「関根豆」 黄色い豆:「さといらず」
今回は、
◎学童で取れた在来大豆「関根豆」
◎cafe NINOKURAさんより分けていただいた「さといらず」
2種類の大豆を使い、大豆の違いで味噌はどう変わるのか?比べてみます。
★「さといらず」とは?
「砂糖いらず」に由来、砂糖がいらないほど甘味・うま味の強いおいしい大豆です。
「麹(こうじ)」
味噌を作る上で大切な「発酵」の過程、それを支えるのが「麹菌」。
今回は、蒸したお米に麴菌を繁殖させた「米麹」を使用します。
「塩」
スーパーで買える食塩でOKです。
以上3つ、いちばんシンプルなこの食材のみで、味噌を仕込みます。
【分量】
▼大豆:1kg
▼麹 :1kg
▼塩 :500g
【使用するもの】
▼漬物樽 :5Lサイズがおすすめ。
▼ポリ袋 :漬物樽にセットして使います。樽より少し大きいくらいのサイズ。
▼ビニール手袋
▼大豆を茹でる鍋
▼大きめのボウル
▼マッシャー
▼計り
など
さあスタート!と言いたいところなんですが・・・
実は味噌づくりは1日ではできないのです。
まずは大豆をたっぷりの水に浸し、一晩寝かせます。
浸したばかりは先ほどの写真のような感じでしたが・・・
一晩経つとこんなに膨らみます!
朝見ると、かぶせていたお鍋のフタが押し出されていて、びっくりしました。
十分水を吸わせた後は、大豆(1kg)を煮込んでいきます。
この工程がおそらく一番大変。
指で軽くつぶせるくらいの柔らかさになるまで、とことん煮込みます。
アクがとてもたくさん出てくるので、鍋の前に数時間つきっきり。
なにかの修行のように、黙々とアクを取って煮込みます。
★圧力なべを使うと、時短&ガス代節約ができます。
煮込んでいるときに、「関根豆」はまるで枝豆のような香ばしい香りが立ち上ってきます。
煮込み終えた大豆は、煮汁と分けてボウルに。
(煮汁は大豆の水分を調整する用に、少し取っておきます)
続いてマッシャーを使い、大豆を潰していきます!
これもまた大変な作業。
真冬にもかかわらず、うっすらと汗が滲んできます。
おいしさにたどり着くまでには、こうした手間がかかっているんですね。
こんな感じですりつぶせればOKです。
続いては、麹(1kg)と塩(500g)を混ぜ合わせて
「塩切り麹」
を作ります。
麹の袋を開くと、お醤油のようなお酒のような、
発酵した香りがふわっと広がります。
お酒に弱い人などはニガテかもしれないので、マスク必須です。
使う分だけ材料を計量。
塩500gのうち、おおさじ1杯程度は最後に使うため、残しておきます。
計り終えたら麹を手でパラパラとほぐし、塩と混ぜ合わせていきます。
「塩切り麹」ができたら、すりつぶした大豆と混ぜて、よく練り混ぜます。
だいたい「粘土」くらいのイメージになるまで、こねこねこねこね・・・
水分が足りない場合は、最初に取り分けておいた煮汁を少し足して、柔らかさを調整します。
よく混ぜ終えたら、漬物樽にビニール袋をセット。
混ぜ終えた味噌の種を団子状に丸めて・・・
ベシッ‼
と漬物樽に叩きつける感じで、みっちりと詰めていきます。
空気が入らないようにすることで、上手に発酵が進みやすくなるようです。
美味しくなあれ、美味しくなあれと念じながら、ベシッ!ベシッ!と。
みっちり詰め終わったら、表面を平らに。
仕上げに残しておいた塩(おおさじ1杯程度)を振ります。
ポリ袋を閉じて、中フタをします。
★重石があれば載せられると、なおGoodです
最後にフタを閉じて、仕込み完了!
ここから直射日光の当たらない所に保管し、
2カ月くらいしたら中身をひっくり返す
「天地返し」を行います。
そこから約2カ月経つと、ついに味噌が完成します!
畑を作って、大豆を育てて、収穫して・・・
半年がかりの長い道のりでした。
味噌の仕込みもやがて3日がかりで、
こんなに手間暇をかけて味噌ができているんだなぁと、
子どもたちとしみじみ感じました。
おいしいご飯の向こう側には、
作り手のみなさんの多くの愛情と苦労が詰まっているのですね。
こうした経験を通じて、日々の食と、それを支えてくれる人たちへの
感謝の気持ちを忘れないようにしたいなと感じました。
さて、上手においしい味噌ができるでしょうか?
出来上がりが楽しみです!
★連載「在来大豆で味噌づくり」
次回は完成する頃に更新予定です!お楽しみに。
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